日記
#107 QS 005 Rose Berliner Weisse「バラを使ったサワービール。ビアカクテルにどうぞ」
【4/16(金) Newリリース!!】
Batch #107 - QS 005
「Rose Berliner Weisse」
---Style : Specialty Berliner Style Weisse
---ABV : 3.8%
バラの花びらを使ったベルリナーヴァイセ(ドイツはベルリン発祥のサワービール)です(バラを使った意図は後述します)。そのまま飲んでも華やかで軽いスパークリングワインのようで面白いのですが、やはり酸味が強烈なので、本場ベルリンと同じようにシロップを加えて飲んでいただきます。
不思議なことに、無香のプレーンシロップを加えることで、なぜかバラの香りが引き立ちます。味覚への刺激をやわらげることで嗅覚に意識が向くという心理的な要因かもしれませんが、そうだとしても驚きの体験であることには変わりません。
プレーンシロップの他にも、もちろんフレーバーシロップやリキュールもおすすめです。写真ではミントシロップを加えていますが、バラとミントはハーブティーでも鉄板の組み合わせなので、そりゃあ美味しいです。
店頭でもなにかご用意できたらと思います。久しぶりのブルワリー公認ビアカクテル祭りの開催です!
さて、後述するといったバラを使った意図です。結果的にバラの「香り」は上手く残ったので、黙っていればいいことなのかもしれませんが、本当はバラの「色素」を残してピンク色に仕上げたかったんですよね。ローズティーにレモン果汁を加えると赤く発色する原理を応用して、麦汁の乳酸発酵でも同じことができないかなと思って。
ローズティーとヴァイツェンを混ぜて乳酸を垂らした事前実験では、乳白ピンクのなんとも可愛らしいものが出来上がり、かなり期待を膨らませていました。また、実際の麦汁仕込みでは、先にケトルで乳酸発酵させた麦汁を煮沸し、煮沸後にバラを漬け込むという方法を採ったのですが、そのときは赤く染まった麦汁が出来ました。なのに、いざ酵母を投入してアルコール発酵が終わると、赤色が消えて普通の小麦ビールの色になったという、、、。酵母による色素吸着なのか何なのか、詳しい原因はわかりません。
ビールとは関係ないですが、昔ビーツ(ボルシチに使われる赤い野菜)を混ぜたピンクのパン生地をベーキングパウダーで焼き膨らませたら、ビーツの色素が消えてしまった経験もあります。植物色素は奥が深い。