日記
#102 Hop Schema 021 US Cascade「温故知新」
【3/12(金) 新作リリース!!】
Batch #102 – Hop Schema 021
「US Cascade」
-----Style : IPA
-----ABV : 7.6%
-----IBU : 25
Hop Schemaより新作。
まさかの!
と思うかどうかは人それぞれでしょうけど、CascadeのシングルホップIPAです。
ご存じの通り、Cascadeはアメリカンホップを代表する品種です。リリースは1972年。それまでのヨーロッパのホップ品種とは大きく異なる華やかさが業界に衝撃を与え、クラフトビアムーブメントの起爆剤となったといっても過言ではありません。
今となってはCascadeを凌駕する華やかさを持つホップや、根本的に香りの質が異なるホップも世界中で開発されていますが、Cascadeの持つクラシカルな気品は決して色あせないでしょう。
本作はそのCascadeだけを使い、極力ホップ以外の特徴を排除したキレッキレピッカピカのIPAです。「今さらCascade?」と思う方もいるかもしれませんが、個人的には意外性とともに貴重性を感じて欲しいビールです。
というのも、最近いろいろなホップ品種を使ったIPAが次から次にでてきて、途方に暮れてしまったという経験のある人はいないでしょうか。実は僕たちプロにもよくあります。真剣にビールを飲んでいる人ほど陥りやすい気がします。
そんなとき、自分が慣れ親しんだビールや、特徴をよく知っている原料やスタイルの取り入れられたビールを手に取ります。そういうときほどそのビールの新たな側面・魅力を発見することが多いので、結果、知らない新しいものをなんとなく飲むより刺激になるし、貴重な経験になるのです。
ということを考えるような、途方に暮れた感覚に例によって襲われたので、「そうだ、Cascadeが主体のIPAを飲んでみよう」と思ったものの、意外と自分の周りになかったんですよね。だったら自分で造ろうかと。先週リリースしたCPA(こちらもCascadeのシングルホップでクラシックなペールエール)と飲み比べもしてみたかったし。
まさに温故知新なビール。きっと皆さんにとっても何か気づきはあるかと思います。で、途方に暮れていた僕はどんな気づきがあったのかというと、それを上手く言葉で説明できたら初めからビールという表現形態はとりません。