日記
#87 Untitled 005 Sabro with Asian Spices「Sabroホップのココナッツフレーバーに着目したタイ風ビール」
【11/20(金) 新作リリース!!】
Batch #87 – Untitled 005
「Sabro with Asian Spices」
-----Style : Spiced IPA
-----ABV : 7.1%
-----IBU : 30
既存のスタイルにとらわれないビール造りを楽しむシリーズ「Untitled」。5作目ではレモングラスとティムール(ネパール山椒)を効かせた麦汁にSabroホップでドライホッピングしました。
Sabroというホップとスパイスの組み合わせは、前々から試してみたかったことでした。Sabroの持つフレーバー、つまり、ココナッツ、オークや杉のようなウッド感、ライムやカボスなどの青くて硬い柑橘。このどれをとってもスパイスとの好相性を期待してしまいます。例えば、ココナッツとスパイスの合わせはココナッツカレーの存在より明らかです。オークはそれ自体がシナモンやクローブの香りで形容されます。ライムはジントニックを想像してください。
試したい組み合わせは沢山ありますが、今回はSabroのココナッツフレーバーに着目しました。そこでタイ料理をイメージして、レモングラスとティムール(ネパール山椒)を合わせました。ココナッツとレモングラスは言わずもがなタイ料理の定番食材です。
ティムールはタイ料理には使われないかもしれませんが、コブミカンの葉のような香りが特徴的な山椒です。コブミカンの葉もタイ料理に頻用される食材ですよね。さらに前述の通り、Sabro自体が青くて硬い柑橘のニュアンスを持っているので、なおさらコブミカンのような香りを引き立てているでしょう。
今回は試しませんでしたが、もちろん唐辛子を使っても美味しいでしょう。乳酸発酵or白麹マッシングで酸味をつけ、なおかつベルギー酵母による発酵でパイナップル様のフルーティさを付加すれば、さらにタイ料理に近づき面白いでしょう。造り手としてはこんな風に色々ガチャガチャと試したくなります。
けど、あまりビール単体で完結させちゃうと食事と合わなくなるんですよね。是非ともフルーツや、辛味・酸味のある料理と合わせて、口中でタイ料理を完成させて楽しんでみてください。