日記
#85 Hop Schema 015 - Alsace Mistral「フランスはアルザス産のホップをシングルで。」
【11/6(金) 新作リリース!!】
本店のFBページでご報告した通り、International Beer Cup 2020にていくつか賞を頂きました。素直に嬉しいですが、造りたいビールもいっぱいあるので、着々とリリースです。新作はホップスキーマですよ!
Batch #85 - Hop Schema 015
「Alsace Mistral」
Style : IPA
ABV : 7.1%
フランスはアルザス地方産のホップ「Mistral」をシングルで(他のホップとブレンドせずに)使用したIPAです。
アルザスといえば、リースリングなどのワイン用ブドウの産地として有名である一方で、実はホップの名産地でもあり、早くからビール文化も発展していたようです。隣国はドイツですが、ビール文化はベルギーのワロン地方(フランス語圏)と互いに影響を及ぼしあっているように思います。
今回使用したMistralは、2019年リリースで、フランスでは最新種のホップです。代替えホップは「ない」とされ、非常にユニークな風味と言われています。
今作Hop Schema 015はこのMistralをシングルで使用。ホップ投入スケジュールや、麦芽と酵母(アメリカ由来)は、最近のHop Schema(HS 014 Yakima Simcoeなど)と同じにしてあります。記憶の中で飲み比べてみてください。
香りは洋梨、すりおろしリンゴ、マスカット、 白い花、コリアンダー、オレンジピール、、、。若干キノコのような土っぽさもあり。
この香り、やっぱり、ワロン地方の酵母の癖の強いベルギービール(ビアスタイルとしてはセゾンなど)を彷彿とさせるんですよね。本作で使用した酵母はアメリカ由来の癖の少ないものであるにもかかわらず、です。そういえば、リースリングワインも同じような香り表現がなされます。
きっと、アルザス周辺の人々が愛してやまない香りなのでしょう。由来する原料が違っても、製品段階で結果的に、その地域を感じさせる類似した風味に収斂していく様子。他のビールや食文化でも稀にぼんやり感じますが、鳥肌ものです。