日記

2020-07-24 10:00:00

#72 Integration 005 Star Hops IPA「Hazy IPAかIndia Pale Weizenか」

【7/24(金) 新作リリース!!】

 

*今回のリリースはCRAFT BEER BASE BRANCHからになります。先週末の弊社周年祭で先行販売したビールです。飲めなかった方もすでに飲んだ方もお楽しみいただければ幸いです。

 コメントシートのフォーマットが変わりました。写真を載せた分、コメントは簡素になりましたが、普通に楽しんでいただく分には十分かと思います。書ききれなかったことや、ダラダラとした考えはFacebookや今後開設予定のブログに残しておこうと思います。

 

Batch #72 – Integration 005

「Star Hops IPW」

-----Style : Hazy IPA

-----ABV : 6.5%

 

 

 

 小麦麦芽ベースの麦汁を煮沸終了後に80℃まで下げてからアマリロホップを大量投入。ヴァイツェン酵母で発酵させ、発酵最盛期中にモザイクホップとエルドラドホップを同量ずつ投入。発酵終了時にシトラホップで仕上げ。

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 ハイブリッドビールの醸造シリーズ「Integration」より新作です。人気のホップたちを贅沢に使用したIndia Pale Weizenです。2,3年前はよく見かけたハイブリッドですが、最近ではHazy IPAと名乗られることが多いようです。これをHazy IPAと呼ぶ際には、個人的にはちょっと面倒くさい議論が頭の中をぐるぐるします。

 Hazy IPAに特徴的なホップフレーバーは苦味が少ないにもかかわらず、強烈にフルーティでジューシーであることでした。また、典型的なHazy IPAには「オーツ麦」と「イングリッシュエール酵母」が用いられます。これらの原料に期待する特徴はそれぞれ、「滑らかなタンパク質」と「フルーティなエステル香」です。これらの特徴はWeizenで使用される「小麦麦芽」と「ヴァイツェン酵母」も十分に持ち合わせています。であるならば、Weizenに現代的なフルーティでジューシーなホップを、ドライホッピングなどの手法で苦味を抑えて大量投入すればHazy IPAと言ってよさそうです。しかし、ヴァイツェン酵母はエステルだけでなく、スパイシーなフェノール香も生成します。これが突出した場合は、India Pale WeizenまたはHoppy Weizenといった方が個人的にはしっくりきます。さらに、面倒なことを考え出すと、発酵中ドライホッピングによる香気成分生成が酵母によってどう違うかとか、オーツ麦と小麦のビール原料としての本質的な違いとか、云々。

 本作ではクローブのようなフェノール香を期待してヴァイツェン酵母を使用しました。しかし、大量投入したホップフレーバーがすさまじく、あまりフェノール香の主張は感じられません。注意深くテイスティングすると、バニラのようなニュアンスがあり、これが酵母由来のフェノールだと考えられます。しかし、最近ではSabroのようにバニラのようなアロマを持つホップも存在し、断言はできません。全体として支配的なのは、やはりHazy IPA的なフルーティ&ジューシーなフレーバーです。結局、原料や製法の構造分解によって本作のビアスタイルを考えるのは難しく、全体的印象からHazy IPAとするのが最もわかりやすいと思いました。

 あるビアスタイルを忠実に再現しようと思えば、それが生まれた地域の原料などを使うべきなのでしょう。しかし、それだとビアスタイル毎に別の原料を用意する必要があり、うちのような小規模醸造所では現実的ではありません。また、上記の面倒くさい議論のように、最終的に全体的なとらえ方をするまでの過程で、できる限りの構造分解をしてやれば、原料への理解も深まります。これはこれで原料への敬意の現れだと思うのです。意外な原料の組み合わせから新しいビアスタイルが生まれる可能性も大いにありますしね。

 冒頭でダラダラした考えはFacebookで、と書きましたが、今回は本当にダラダラとしました。来週からはサクッと書かないと、多分持ちません。では。